初の信用格付けは投機水準にとどまる
(ウズベキスタン)
タシケント発
2019年01月17日
史上初となるウズベキスタンの信用格付けが行われた。格付け会社フィッチ・レーティングスは2018年12月20日、ウズベキスタンの長期外貨建ておよび現地通貨建ての発行体デフォルト格付け(IDR)を「BBマイナス」とした。また、格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は12月21日、ウズベキスタンの長期ソブリン格付けを「BBマイナス」、短期を「B」とした。いずれの格付け会社による格付けも「投機的」とされる水準にとどまった。また、見通しはいずれも「安定的」となっている。
フィッチは、ウズベキスタンの堅実な財務運営、対外債務負担の少なさ、堅調な経済成長を評価する一方で、資源依存、高インフレ、わずかな1人当たりGDPに起因する構造的脆弱(ぜいじゃく)さ、制度やガバナンスの未発達を指摘。S&Pは、比較的潤沢な流動資産が2021年にかけて対外収支および財政基盤を下支えするが、ミルジヨエフ大統領による改革が進みつつあるも、中央集権的な意思決定システムが将来的な政策の予見性の妨げになるとしている。
なお、国際的格付け会社によるウズベキスタンの信用格付けはこれが初めて。2019年第1四半期にも国債発行にこぎつけたい政府にとって、国際格付け会社による信用格付けが課題となっていた。
(下社学)
(ウズベキスタン)
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