トランプ大統領、産業用大麻栽培を合法化する法案に署名

(米国)

ニューヨーク発

2019年01月07日

米国の今後5年間(2019~2023年度)の農業政策などを定めた2018年度改正農業法案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが2018年12月20日、トランプ大統領の署名を経て成立した。上院で12月11日に賛成87反対13で可決され、翌12日には下院で賛成369反対47で可決されていた。法案には産業用大麻(ヘンプ、注)の大規模栽培を認める条項が含まれている。ヘンプが規制対象物質から外れ、連邦法において違法薬物でなくなることを意味する。ヘンプが農作物保険の対象になるほか、研究開発でも連邦政府の助成金の申請が可能となる。

法案を後押ししてきたミッチ・マコーネル上院多数派院内総務(共和党、ケンタッキー州)は「農業所得が減少し、生産者が苦境にある中、産業用ヘンプは農家の未来にとって明るい材料だ」と述べた。

米国でのヘンプ栽培合法化の動きとしては、オバマ氏が大統領在任中の2014年2月、研究目的でのヘンプ栽培を合法化する2014年農業法に署名していた。

(注)本法案における、「ヘンプ」という用語は、「大麻(学名Cannabis sativa L.)」の植物およびその植物のいずれかの部位(種子と全ての派生物、抽出物、カンナビノイド、異性体、酸、塩、異性体の塩を含む)であり、成長しているか否かにかかわらず、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(delta-9 tetrahydrocannabinol)の濃度が乾燥重量ベースで0.3%以下であるもの」とされている。

(西條有香)

(米国)

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