欧州中銀、ユーロ圏経済減速の見方強めるも、政策金利を据え置き

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デュッセルドルフ発

2019年01月25日

欧州中央銀行(ECB)は1月24日にフランクフルトで開催された政策理事会後の記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)を0.00%、限界貸付ファシリティー金利〔オーバーナイト貸し出し(翌日返済)の金利〕を0.25%、預金ファシリティー金利〔オーバーナイト預け入れ(翌日満期)の金利〕をマイナス0.40%にそれぞれ据え置くと発表した。据え置き期間については、従前どおり「少なくとも2019年の夏期まで」、かつECBが掲げる物価上昇率の目標値「2%未満でかつそれに近い水準」を継続的に達成するまでに必要な期間とした。

また、2018年末に終了したユーロシステムによる債券・国債の購入拡大プログラム(APP:expanded asset purchase programme)の償還再投資についても、主要政策金利の引き上げに着手してからも長期間にわたり必要な限り全額で再投資するとの方針を引き続き示した。

マリオ・ドラギ総裁は、外需の鈍化と産業特有の要因により、これまでの予想よりもユーロ圏の経済指標が減速していることに触れた上で、「地政学的な要因や保護主義の台頭、脆弱(ぜいじゃく)な新興国マーケット、金融市場の不安定化などによる根強い不確実性により、今後のユーロ圏の経済成長に対するリスクは下方に動いた」と指摘した。ドラギ総裁は、一方で現状の金融政策を維持する背景として、良好な資金調達環境や力強い労働市場、賃金の上昇がユーロ圏経済の拡大を下支えし、インフレ圧力を徐々に高めるとの見方を示している。

(ベアナデット・マイヤー、森悠介)

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