9月の失業率、EU、ユーロ圏とも前月から横ばい
(EU、ユーロ圏)
ブリュッセル発
2018年11月09日
EU統計局(ユーロスタット)の10月31日の発表によると、2018年9月のEU28カ国全体の失業率(季節調整済み)は、前月から横ばいで6.7%となった(表参照)。ユーロ圏19カ国の失業率も前月から横ばいで8.1%だった。失業者数でみると、前月からEU全体で3万5,000人の減少、ユーロ圏では2,000人の増加となった。
イタリアとスウェーデンで失業率が上昇
9月の失業率を国別でみると、チェコが2.3%と最も低く、スペインが14.9%と最も高くなった(ただし、9月のデータが未発表のギリシャは、7月時点で19.0%)。
失業率が前月比で最も改善した加盟国はポルトガル(6.9%→6.6%)で0.3ポイントの低下、ベルギー(6.5%→6.3%)、アイルランド(5.6%→5.4%)、ラトビア(7.4%→7.2%)、ルクセンブルク(5.2%→5.0%)、オランダ(3.9%→3.7%)、クロアチア(8.4%→8.2%)、ルーマニア(4.3%→4.1%)がともに0.2ポイントの低下で続いた。
一方、失業率が前月よりも悪化した加盟国は、0.3ポイント上昇したイタリア(9.8%→10.1%)と、0.1ポイント上昇したスウェーデン(6.4%→6.5%)だった。イタリアは8月に前月比で0.4ポイントの低下と大きく改善していた失業率が(2018年10月11日記事参照)、今回は上昇に転じ、前回の低下分がほぼ相殺されたかたちだ。
9月のEU28カ国全体の若年層の失業者数は333万3,000人で、このうち240万3,000人がユーロ圏19カ国の失業者だった。若年層の失業者数は、前月からEU全体で2,000人の減少、ユーロ圏では1万3,000人の増加となった。
加盟国別にみると、フランス(58万人、若年層失業率20.4%)、スペイン(52万5,000人、34.3%)、イタリア(47万人、31.6%)が引き続き大部分を占めた(ただし、最新データが未発表の英国は7月時点で46万5,000人、11.0%)。
若年層失業率を加盟国別にみると、最も低い国はドイツとチェコの6.3%で、最も高いのは、スペインで34.3%だった(最新データ未発表のギリシャは7月時点で37.9%)。
(大中登紀子)
(EU、ユーロ圏)
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