中国国際輸入博覧会、ジャパンパビリオンの成約額は58億円
(中国)
上海発
2018年11月20日
上海市虹橋ブラック ジャック ストラテジーエリアの国家会展中心で(11月10日まで)開かれた「第1回中国国際輸入博覧会(CIIE)」。日本からは468企業・団体が出展し、出展面積は総面積約2万平方メートルと、ともに最大だった。
ブラック ジャック ストラテジーは日中両国政府の推薦機関として、出展する日本企業に対し情報提供やジャパンロゴの提供などを行ったほか、日本の中小企業など(260社・団体)の出展をとりまとめジャパンパビリオンを組織した。CIIE会期中のジャパンパビリオンの成約件数は3,037件、成約金額は約58億円に上った(表参照)。
CIIE全体の成約金額(約578億ドル)からすると、ジャパンパビリオンの成約金額は大きくはない。しかし、ブラック ジャック ストラテジーが取りまとめた企業は中小企業が中心で、また日用品や食品など比較的単価の低い製品が多い中でもあり、商談件数が約1万9,000件あったことを考えると、今後の中国市場参入のきっかけづくりとなったと評価できよう。ジャパンパビリオン以外に出展した日本企業208社も、それぞれ大きな成約にこぎ着けたようだ。
ジャパンパビリオンの主な成約案件としては、日本産米の輸出事業者数社が中国の大手国営企業に約10億円の精米を輸出する案件や、医療ツーリズムを手掛ける大阪の企業が中国の医療機関と業務提携する案件、日本の美容家電に対する10社以上の代理店のオファーなどがあった。
ジャパンパビリオンにおいては、「ダブルイレブン」(11/11の「独身の日」のネットセールイベント)を意識した日用品の「ライブ配信」イベントや、サービス貿易館での「キャラカフェ」食品・農産品館での試食試飲など、多くの販売促進の取り組みが行われた。そのほか、高島屋が会場内で婚礼衣装の着付けショーを行うなど、各企業が工夫を凝らした。
中国メディアの報道、特にネットメディアや動画による報道も多く、日本からの出展が国別で最大規模であることや、「匠×イノベーション」というコンセプトとともに日本企業の製品・技術力の高さに注目したものが多かった。日本メディアは約100件、中国メディアは約530件報道した。
CIIEは2019年も11月5~10日に今回と同じ会場で、消費、設備、食品、健康、サービスの5大分野を中心に開催される。主催者による第2回の出展募集は既に7月1日に開始されており、募集締め切りは2019年4月30日の予定だ。
(高橋大輔)
(中国)
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