ラトビア総選挙、連立与党の議席は大幅減
(ラトビア)
ワルシャワ発
2018年10月18日
ラトビアで4年ぶりとなる総選挙が10月6日に実施された。定数100に対し、1,461人が立候補した。
今回の総選挙では、前回(2014年)同様に最大野党で親ロシア系の「調和」が23議席を獲得して引き続き第1党となり、2016年に結成されたポピュリズム新興政党の「KPV LV」と、2014年の結成直後の前回選挙では議席獲得に至らなかった中道派の「新保守党」がともに16議席で続いた。マーリス・クチンスキス首相が率いる与党の中道右派「緑と農民連合」と「国民連合」、「統一(注)」の連立与党3党はいずれも議席を減らし、3党合わせて61議席から32議席に大きく減った(表参照)。投票率は、前回を4.5ポイント下回る54.4%だった。
これまで「調和」は、ロシアの政権与党「統一ロシア」との同盟関係を理由に他の政党からの協力を得られず、連立政権を樹立することができなかった。今回の選挙では第2党の「KPV LV」が「調和」との連立を否定しないとしており、7つの政党が今後どのように連立を組むのか注目を集めている。議席数の少ない政党が多いことから、連立交渉は難航すると予想されている。
また、今回の選挙では、女性議員が前回の19人から31人に増えた。これにより、女性議員の割合は31%となり、EU平均の29.7%を上回った。議員の平均年齢も46.5歳と、前回の49.1歳から2.6歳下がった。
(注)「統一」は、2018年4月に地方政党3党と政党連合「新統一」を結成している。
(吉戸翼)
(ラトビア)
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