リヤドで第2回「Future Investment Initiative」開催
(サウジアラビア)
リヤド発
2018年10月29日
サウジアラビア・リヤドで10月23~25日、国際会議「Future Investment Initiative」が開催された。本会議はサウジの政府系ファンド「公的投資基金」(PIF)が主催する「投資」をテーマとした会議、「ビジョン2030」を掲げ、石油依存を減らしつつ「投資立国」を目指す同国の象徴的なイベントとして位置付けられている。
2017年10月に開催された第1回会議には、世界90カ国から3,800人以上が参加、また180人以上のスピーカーが登壇し、地域のシリコンバレーを目指す同国最大のメガプロジェクト「NEOM」の発表も行われた。首脳クラスや金融業界を中心に多くの要人が参集したこともあり、一部メディアでは「砂漠のダボス会議」とも形容される。
一方、今回はトルコで発生したサウジ人ジャーナリスト殺害事件の影響により、スピーカーを含む主要参加者が直前で出席を取りやめる中での開催となった。欧米諸国の関係者の参加は限定されるのではないかとの予想もされた中、実際には欧米諸国を含め世界中から相応の参加があり、公式アプリ上では前回を上回る4,000人以上の参加があったとしている。
会議1日目は、最初のセッションでモデレーターを務めたルブナ・オラヤン氏〔サウジ3位となるオラヤン銀行の最高経営責任者(CEO)〕が、ジャーナリスト殺害事件についての言及から始めるという緊迫した雰囲気での幕開けとなったものの、「事件は全く異質なものであり、真実はやがて明らかされる。われわれは乗り越えていかなければならない」といった主旨の発言を受け、会場からは拍手が沸き起こった。
世界から注目の集まるムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、午後4時すぎの「未来技術」セッションにヨルダンのアブドゥッラー2世・ビン・アル=フセイン国王と共に姿を見せた。会場からはスタンディングオベーションで迎えられたが、初日には発言は行われず、短時間滞在しただけで会場を後にした。
(庄秀輝、佐々木宏行)
(サウジアラビア)
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