地下鉄6号線建設が前進、欧州委がEU基金の支出を承認

(ルーマニア)

ブカレスト発

2018年10月03日

ルーマニア運輸省は9月13日、欧州委員会で「ブカレスト国際空港アクセス鉄道(地下鉄6号線)建設事業」へのEU基金の支出が承認されたと発表した。同プロジェクトは、2010年3月のトラヤン・バセスク大統領(当時)の訪日時に、ルーマニア政府が国際協力機構(JICA)と円借款貸付契約に調印した日本のルーマニアに対する最後のODA案件。その後、主にルーマニア側の事情で遅延が重なっていた。今回の承認でEUからも資金の拠出を受けることになり、プロジェクト進展への期待が高まっている。政府、欧州委およびJICAの3者でルーマニア政府の「大規模インフラ運営プログラム2014~2020」に割り当てられたEU基金からの支出について協議を行う。

地下鉄6号線は全長14.2キロで、アンリ・コアンダ国際空港とブカレスト中心部に近い「1Mai」駅を連結する重要路線だ。約13億ユーロとされる総事業費のうち、日本側の供与限度額は418億7,000万円で、日本の資金は土木工事ならびにコンサルティング部分に活用される。また、日本のODAプロジェクトであることにちなみ、「TOKYO」という名前の駅の新設も計画されている。

(ミンドル・ユニアナ)

(ルーマニア)

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