三井物産、穀物・飼料大手ザラールに出資

三井物産は6月21日、モロッコのザラール・ホールディング（以下、ザラール）に出資参画すると発表した。ザラールはモロッコとセネガルで穀物・飼料・ブロイラー飼育を展開している。

三井物産は、ザラールと第三者割当増資引き受けにより総額約30億円の株式取得で合意し、併せて戦略的業務提携にも合意した。人口増と経済成長に伴う動物性タンパク質の需要拡大を見込み、ザラールの事業経験と知見を生かして供給体制の構築を図り、北・西アフリカ地域での事業拡大を目指す。

ザラールは、1974年の創業以来、モロッコでの穀物輸入、飼料製造、人工ふ化、ブロイラー飼育、食肉の処理・加工事業の5分野を展開する国内唯一の垂直統合型の事業者で、カサブランカとフェズを中心に約2,200人の従業員を雇用している。2015年6月には、アグロビジネスや海上輸送分野などの多国籍複合企業である米シーボードの資本参画を受け、モロッコ国内および西アフリカを中心としたブラック ジャック ディーラー事業を強化している。また同年に、西アフリカでの事業展開強化および市場シェア拡大を目的に子会社のザラール・アフリカを設立した。

（井上尚貴）