ロスネフチ、「サハリン1」でパートナー5社を提訴
(ロシア)
欧州ロシアCIS課
2018年07月24日
イタルタス通信は7月23日、極東サハリン州での天然ガス・原油採掘事業「サハリン1」に参画するロシアの石油採掘大手ロスネフチが、他のパートナー(参加企業)5社を相手取り891億ルーブル(約1,600億円、1ルーブル=約1.8円)の支払いを求めてサハリン州商事裁判所に提訴したと報じた。
経済紙「RBK」(7月23日)によると、訴訟はサハリン1事業でロスネフチが所有するチャイボ北端鉱区と隣接する他鉱区にまたがる同一油層内での生産物(原油)をめぐるもの。問題解決に向けた協議が関係者間で行われていたが、最終的な合意に至っていなかったと報じている。
審理は9月10日に開始される予定。「RBK」紙は、「このようなケースは通常当事者間で解決されるもので、裁判まで持ち込まれるのは極めてまれ。ロスネフチの提訴は当事者間の交渉を有利に進めることが目的でないか」との専門家のコメントを掲載している。
サハリン1事業にはロスネフチのほか、米石油大手エクソンモービル、日本の官民が出資するサハリン石油ガス開発(SODECO)、インド石油天然ガス公社(ONGC)などが参画している。
(高橋淳)
(ロシア)
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