上半期の乗用車販売台数は12.1%増、EVが大幅に拡大

(オランダ)

アムステルダム発

2018年07月23日

オランダ自転車・自動車工業会(RAI)によれば、2018年上半期(1~6月)の乗用車新車販売台数は前年同期比12.1%増の25万3,140台となった。RAIは、好調な経済を背景にした企業および個人向けのリースの旺盛な需要が販売台数増加の一因としている。

ブランド別では、フォルクスワーゲン(VW)が全体の11.4%を占めて最も多く、次いでルノー(8.6%)、オペル(8.5%)、プジョー(7.1%)、起亜(6.1%)だった(表1参照)。日系ブランドでは、トヨタが7位で1万3,786台(前年同期比11.4%増)と全体の5.4%を占めたほか、日産は14位(8,174台、シェア3.2%、前年同期比10.1%増)、マツダは16位(5,994台、2.4%、13.4%増)、スズキは18位(5,753台、2.3%、3.6%減)、三菱自動車は20位(4,220台、1.7%、58.2%増)となった。

表1 オランダのブランド別乗用車新車販売台数

モデル別では、VWの「ポロ」が8,569台で最も多く、次いでフォード「フィエスタ」6,220台、ルノー「クリオ」6,215台、オペル「カール」6,058台、起亜「ピカント」5,973台の順だ。

上半期の新車乗用車販売台数を方式別にみると、ハイブリッド車(HV)の販売台数は1万3,258台(前年同期比34.4%増)、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)は1,101台(82.0%増)となった(表2参照)。税制優遇措置の廃止(HVは2015年末まで、PHEVは2016年末までで廃止)により、HVの販売台数は減少を続けてきたが、2018年上半期はトヨタの「C-HR」「ヤリス」の販売が増加した。また、PHEVもポルシェ「パナメーラ」、ボルボ「XC60」の新モデル投入の効果により増加した。

表2 方式別の乗用車新車販売台数

電気自動車(EV)の2018年上半期の新車販売台数は、前年同期比2.4倍の7,950台と大幅に増加した。EVに対しては自動車登録税や道路税などの優遇措置が適用されており、年々販売台数が拡大している。ブランド別では、テスラの2,803台(前年同期比2.2倍)、日産1,242台(3.2倍)、VW1,209台(5.8倍)の順だった。なお、小型商用車でもEVの販売は増加しており、2018年上半期の販売台数は368台と前年同期の226台から約6割増となり、拡大の傾向にある。

RAIは、2018年の乗用車新車販売台数は43万8,500台(前年比5.8%増)になると予測している。

(岡田茂樹)

(オランダ)

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