自動車部品の一部の関税率を引き下げ

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2018年07月26日

アルゼンチン工業生産省は7月19日、決議67/2018号で、130製品にわたる自動車部品の関税率を2%まで引き下げることを発表した。同決議を通じて、アルゼンチンにおける自動車生産コストの削減と関連産業界の強化を目指す。

今回対象となった製品は、車両または自動車部品の製造を目的としつつも、アルゼンチン国内では生産されていない部品を対象としている。車両に該当するものの中には、乗用車だけではなく、トレイラー、バス、トラック、農業機械も含まれる。

今回の政策の背景には、同じ南米南部共同市場(メルコスール)の加盟国であるブラジルとの間で策定されている自動車共通政策において、自国で生産されていない部品は関税率を最大2%まで引き下げられるという条項を適用したとされる。また、制度化においては、アルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)、アルゼンチン自動車部品工業会(AFAC)、アルゼンチン金属工業会(ADIMRA)との間において、2017年3月に策定された「Plan 1 Million」(自動車100万台計画)に即した取り組みが行われたとされている。

同計画は発表されてから1年余り経過するが、政府はコロンビアをはじめとした新規輸出市場の開拓や国内における通関コストの削減などに着手している。2018年6月に就任したダンテ・シカ工業生産相は国内産業の一層の競争力強化をうたっており、今回の決議もその一環とみられている。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン)

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