第1四半期のGDP成長率は前期比0.3%、プラス成長続く
(イタリア)
ミラノ発
2018年06月12日
イタリア国家統計局(ISTAT)の発表(6月1日)によると、2018年第1四半期の実質GDP成長率(季節調整済み)は前期比で0.3%(表参照)、前年同期比では1.4%となった。前期比ベースで15四半期連続のプラス成長となった。
需要項目別にみると、寄与度の高い民間最終消費支出が前期比0.4%増で支えた。貿易に関しては、輸出が2.1%減と大きく減らし、輸入も0.9%減だった。政府最終消費支出は横ばいで、2017年通年でも前年比でもほぼ横ばいとなり、2014年および2016年と同等の水準だった。なお、2015年は一時的に減少していた。
産業別にみると、農林水産業は前期比4.6%増、製造業(建設業を含む)は0.1%減だった。サービス産業全体は0.3%増となったが、そのうち金融・保険業が2.2%減と大きく減少した。
2018年4月に民主党政権下で作成された政府財政文書では、2018年の実質GDP成長率を1.5%と予測するが、五つ星運動と同盟を連立与党とする新政権は財政支出拡大を志向しており、今後の政治動向や財政動向に注視が必要だ。
(山内正史)
(イタリア)
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