デジタル化省のザグルスキ副大臣が大臣に昇格

(ポーランド)

ワルシャワ発

2018年05月01日

アンジェイ・ドゥダ大統領は4月17日、マレク・ザグルスキ・デジタル化省副大臣をデジタル化相に任命した。マテウシュ・モラビエツキ首相が2018年1月9日に内閣改造を実施した際、アンナ・ストレジンスカ前デジタル化相が退任し、同職は空席となっていた。後任にはさまざまな名前が挙がったが、1月から副大臣として陣頭指揮を執っていたザグルスキ氏が昇格することとなった。

GDPR履行など優先事項に挙げる

ザグルスキ・デジタル化相は任命式で、電子IDカードの導入、自動車車両・運転手登録データベース(CEPiK2.0)の更新、EU一般データ保護規則(GDPR、ポーランド語略称はRODO)の履行を直近の優先事項として挙げた。2018年5月25日に適用が開始されるGDPRについては、ポーランドは国内関連法の整備が遅れている。国内の個人データ保護法案は4月5日に下院で審議を開始したばかりだ。また政府は2019年3月までに、電子チップ付のIDカードを国民に配布するとしている。

デジタル化省は2015年11月に行政・デジタル省から分離して設立された。同省はこのほかに、サイバーセキュリティー政策を所管している。政府は2017年5月に「2017-2022年ポーランド・サイバーセキュリティー政策国家枠組み」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを閣議決定しており、同省は同枠組みに基づく行動計画を2018年1月に採択。また、2016年7月には、国家研究・学術コンピューターネットワーク(NASK)の下に国立サイバーセキュリティセンター(NC Cyber)を設立している。同省はデジタルインフラの整備も所管しているため、2018年1月に発表した次世代移動通信5G戦略も同省が策定し、関係者と議論を重ねている。

(牧野直史)

(ポーランド)

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