2018年の月額最低賃金は平均11%上昇
(モザンビーク)
ヨハネスブルク発
2018年05月28日
労働雇用社会保険省(MITESS)によると、2018年の月額最低賃金は公務員・警備員が前年比6.5%増の4,255メティカル(約7,660円、MZN、1MZN=約1.8円)などとなった(表参照)。最低賃金の平均は、前年比11%増の6,415メティカルで、伸び率は前年と比較して2ポイント下がった。モザンビークでは、毎年4月に月額最低賃金が改定され、企業はこれをベースに賃上げ率を決めることが多い。
最低賃金の上昇率が最も高かったのは鉱物資源で、18.7%だった。同部門の2017年度の経済成長率が、石炭輸出の好調などで40.1%を記録したことが背景にある。最低賃金額が最も低いのは小規模漁業(4,063メティカル)、最も高いのは前年に続き金融サービス(1万1,988メティカル)だった。
公務員の最低賃金は6.5%の引き上げにとどまり、さらに最低賃金以上の支給を受けている公務員は5%に抑えられたため、2017年の物価上昇率15%に比べて引き上げ率が低いと不満の声が報道されている。例えば、公共交通機関(ミニバン、シャパと呼称)の初乗り料金は、2017年に7メティカルから10メティカルに43%上昇しており、最低賃金の伸び率はこれら物価上昇率に比べて低いとの声が多い。
なお、改定された最低賃金は、4月1日に施行された。
(阿部晶子)
(モザンビーク)
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