ONEE総裁にエルハフィディ氏任命

(モロッコ)

ラバト発

2018年04月24日

モハメッド6世国王は4月19日の閣議で、モロッコ国営電力・水道公社(ONEE)の次期総裁にアブデラヒム・エルハフィディ氏を任命した。同氏は2017年1月からエネルギー・鉱山・持続可能な開発省の事務次官を務めているが、入省後、一貫してエネルギー行政に携わってきた。

国王は2017年10月、北部貧困地域における失業対策や農村開発が不十分だとして、関係閣僚や国営公社総裁、知事、官僚などを一斉に解任した(2018年3月9日記事参照)。この出来事は「政界の大地震」と呼ばれ、混乱を来した。解雇されたアリ・ファシフィフリ前ONEE総裁に代わり、エルハフィディ氏は長らく総裁代行を兼務していたが、このたび、正式に総裁への就任が決まった。

これにより、総額5,000億円規模といわれる液化天然ガス(LNG)開発国家計画(Gas to Powerプロジェクト)をはじめ、モロッコ北部ナドール地方の石炭火力発電所建設プロジェクトなど、これまで滞っていた大型インフラ案件が動き出すことが期待される。

(井上尚貴)

(モロッコ)

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