石油開発入札「ラウンドスリー」フェーズ1の入札結果を発表
(メキシコ)
メキシコ発
2018年04月16日
国家炭化水素委員会(CNH)は3月27日、メキシコ湾石油開発の民間開放第3弾となる通称「ラウンドスリー」のうち、フェーズ1に当たるメキシコ湾浅海域35鉱区の入札結果を発表し、うち16鉱区が落札された。ラウンドスリー・フェーズ1の入札には、12カ国から18の企業が18の単独またはコンソーシアムを形成して応札し、12の応札者が16の鉱区を落札、落札率は46%だった。うち最も多くの鉱区を落札したのはメキシコ石油公社(Pemex)で、コンソーシアムを含めると7鉱区を落札した(表参照)。
ブルゴス鉱区、タンピコ・ミサントラ・ベラクルス鉱区に応札が少なかった背景としては、これらの鉱区はガスが多い鉱区であることが挙げられる。米国のガスの価格が安価であるため、採算性の面からこれらの鉱区への応札が敬遠されたようだ。
今回の入札だけで86億ドルの投資が見込まれ、またこれまでのメキシコ湾炭化水素資源開発の民間開放にかかる入札の総契約数は104となり、150万人の雇用創出が見込まれるとしている(エネルギー省、「エル・フィナンシエロ」紙3月28日)。契約形態は生産分与方式をとり(関連ブラック ジャック 賭け)、営業利益率に対する一定の率(企業はこの率について応札したことになる)のほか、定められたロイヤルティー、探査期間契約料、採掘活動税、また通常の法人所得税なども企業としては支払う。
エネルギー省によると、今回の入札における営業利益率に対する応札企業のメキシコ政府に支払う料率の平均は72~78%となり、1億2,400万ドルの収入を見込むとしている。日本からは国際石油開発帝石(INPEX)がPemexとのコンソーシアムで応札者の最も多かった第30鉱区に応札したが、落札はならなかった。
次回の陸上油田開発入札「ラウンドスリー」フェーズ2は、大統領選後の7月に行われる予定となっている。
(岩田理)
(メキシコ)
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