2017年は主要鉱物の輸出額が大幅増
(南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2018年04月25日
南アフリカ共和国歳入庁の発表によると、2017年の貿易額は輸出が前年比7.9%増の1兆1,870億ランド(約10兆6,830円、1ランド=約9.0円)、輸入が0.7%増の1兆1,070億ランドとなり、貿易収支の黒字が拡大した。南アの貿易収支は2年連続で黒字となった。
輸出を品目別でみると、南アの主要産出鉱物である鉄鉱石(21.3%増)、石炭(24.1%増)、マンガン鉱(63.2%増)、クロム(46.4%増)をはじめとする鉱物性生産品が前年比31.1%増となり、輸出額の増加に大きく寄与した(添付資料の表1参照)。他方で、2017年を通じた通貨ランド上昇の影響を受け、自動車を中心とする輸送機器の輸出額は4.5%減となった。
輸入を品目別でみると、総輸入額の約4分の1を占める一般機械・電気機械が3.7%減となった。また、2016年まで続いた干ばつから一転して主要穀物が豊作となったことにより、穀物の輸入量が前年比33.2%減となり、動植物生産品・食料品類も4.6%減となった。
国別の輸出では、首位の中国向け鉄鉱石やマンガン鉱の輸出額が2桁増となり、前年比14.3増となった(添付資料の表2参照)。同様に鉱物の輸出増により、2位の米国(10.3%増)、4位の日本(9.3%増)、5位のインド(15.1%増)向けの輸出が大きく伸びた。日本は前年の6位から4位に浮上した。
国別の輸入では、構成比18.3%を占める中国からの輸入が前年比2.0%増となり首位を守った。2位ドイツ(1.8%減)、3位米国(0.2%減)からの輸出は微減した一方で、4位インド(14.3%増)、5位サウジアラビア(22.8%増)から、それぞれ輸送機器(乗用車)と原油の輸入額が拡大したことを受け、大きく輸入額が伸びた。6位の日本からの輸入は前年比0.4%増にとどまったが、乗用車の輸入が15.8%増となった。
(高橋史)
(南アフリカ共和国)
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