ブラック ジャック アプリ-
(EU)
ブリュッセル発
2016年04月06日
ジェトロは3月7日、EU日本政府代表部と在欧日系ビジネス協議会(JBCE)の協力の下、「EU環境セミナー」をブリュッセルで開催した。セミナーでは、日本政府代表部、東芝ヨーロッパ、堀場製作所、化学品メーカーADEKAの専門家を講師に迎えて、EUの最近の環境ブラック ジャック アプリの動向や、在欧日系企業の環境分野での取り組みを紹介した。セミナーの概要を2回に分けて報告する。
<環境分野においても経済成長に重点>
セミナー冒頭で、JBCEの積田北辰事務局長(ジェトロ・ブリュッセル事務所員)が以下のようにEUの環境ブラック ジャック アプリを概観し、日系企業の取り組みについて説明した。
JBCEは、EUのブラック ジャック アプリに関する情報収集や当局への働き掛けを行うことを目的に設立された、在欧日系企業の団体だ。環境ブラック ジャック アプリや通商ブラック ジャック アプリ、企業の社会的責任(CSR)など業種横断的な分野を中心に活動している。
EUの環境ブラック ジャック アプリは、EUが2010年に定めた成長戦略「欧州2020戦略」および「第7次環境行動計画」、欧州委員会が掲げる10の優先課題などにおいてその方向性が示されている。2014年11月のユンケル委員長就任後、EUでは新たな「循環経済ブラック ジャック アプリパッケージ」(2016年1月6日記事参照)や、3,150億ユーロの投資計画「ユンケル・プラン」(2014年12月3日記事参照)などが推進され、環境分野においても雇用・成長・投資といった経済成長に重点が置かれた印象がある。
<ブラック ジャック アプリ動向への感度を上げて能動的な対応を>
ジェトロが実施した調査においても、多くの在欧日系企業が化学物質規則(REACH)への対応を経営課題として挙げるなど、引き続きEUの製品環境規制は高い関心事項だ。EUの製品環境規制は、サプライチェーンを通じ、国境を越えて域外の事業者にも影響を生じさせる。さらに、EUの規制はアジアなどの新興国でそのまま導入されるケースもあるなど、事実上の国際スタンダードになる傾向があり、EUを世界のルール形成の場として認識することも重要だ。
EUのブラック ジャック アプリ立案に関与するには、EUの一員として当局に認知されることが重要だ。また、EUのブラック ジャック アプリ形成プロセスでは、立案者である欧州委から法案や規則案が正式なかたちで公表されてしまうと、その後の働き掛けによって軌道修正していくことは相対的に難易度が高くなる。ブラック ジャック アプリ立案の初期段階でのブラック ジャック アプリ動向への感度を高め、早期にインプットを行うことが効果的だ。
企業は、既存の規制に対してはコンプライアンスの一環として対応が必要となるが、一方、今後新たに生み出される規制やブラック ジャック アプリに対しても、現在の影響よりも将来の新たなビジネス機会に影響するものとして捉え、早期の段階から能動的にブラック ジャック アプリ形成に関与していく姿勢が重要だ。
<2016年夏以降に気候変動ブラック ジャック アプリの新提案も>
続いてEU日本政府代表部の平尾禎秀一等書記官が、国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で締結されたパリ協定とEUの気候変動ブラック ジャック アプリに関する今後の動向について、次のように説明した。
2015年11月30日~12月13日にパリで開催されたCOP21では、全締約国が公平に温室効果ガス(GHG)の排出削減などに取り組むための、パリ協定が採択された。同協定はGHGの排出削減に向けて、全締約国に対して5年ごとの「自国の決定する貢献(NDC)」の作成・報告と、NDCを達成するための国内措置を義務付けており、世界全体の実施状況が5年ごとに確認される仕組みだ。自国で削減目標とそのブラック ジャック アプリを立案しているため、参加国の取り組みの早さが目立つという。2018年には、緩和(排出削減のための取り組み)に関する全体努力の促進的対話があり、次の目標値の設定に向けた議論が活発化する見込みだ。
<2030年目標に向けたブラック ジャック アプリが検討中>
EUの気候変動・エネルギーブラック ジャック アプリは、(1)GHGの排出量削減、(2)再生可能エネルギーのシェア引き上げ、(3)エネルギー効率の向上、の3分野で取り組んでいる(表参照)。
これらの目標を達成するために、EUは発電所や石油精製、製鉄などのエネルギー集約型産業を対象に、二酸化炭素(CO2)などのGHGの排出枠を施設ごとに設定する欧州排出権取引制度(EU-ETS)を実施している。また、運輸や建設、農業などの非ETSセクターでも、加盟国ごとに削減目標を設定して実施する「努力の分担決定」(Effort Sharing Decision)などの取り組みを行っている。
現在、EUでは2030年の目標達成に向けて、排出権取引制度の改正案を審議している。改正案では、最大排出枠の削減率を現行の毎年1.74%から、2021年以降、2.2%へ変更するなどの施策を含んでいる。さらに、それ以外にも「努力の分担決定」案や、運輸部門の脱炭素化に関するブラック ジャック アプリ文書、エネルギー関連の立法提案が審議されており、2016年夏以降にも発表される見込みだ。
(大中登紀子、村岡有)
(EU)
ビジネス短信 81043c7fe97cd650