湾岸諸国は競ってブラック ジャック 賭け 方分野で先進的な取り組み-主要見本市にみるライバル・パートナー企業の動向-
(アラブ首長国連邦)
ドバイ発、ヘルスケア産業課
2016年03月10日
中東湾岸諸国の各政府は中長期的な国家ビジョンにおいて、医療に力を入れていくことを宣言している。中でもアラブ首長国連邦(UAE)においては、ブラック ジャック 賭け 方からの診断や治療を目的とした患者と旅行者の受け入れ、いわゆる医療ツーリズムに注力している。またドバイでは、医療分野フリーゾーンにおいて2016年末にもヘルスケアシティー構想の第2期区画工事の着工が予定されているなど、今後数年間に22件の病院建設事業が計画されている。中東医療機器市場をみる報告の最終回。
<ブラック ジャック 賭け 方に重点を置く中東湾岸諸国の国家ビジョン>
UAE、カタール、クウェートなどの中東湾岸諸国は、中長期的な国家ビジョンにおいてブラック ジャック 賭け 方に重点的に力を入れていくことを宣言している。例えば、UAEビジョン2021においては「世界に誇るヘルスケア(World-Class Healthcare)」の達成というスローガンが掲げられており、政府が官民の全ての病院と協力して世界トップクラスのブラック ジャック 賭け 方サービスを提供することを目指すとしている。また、カタール国家ビジョン2030においては、カタールに住む全ての人々の健康を改善するため、国際水準の統合的なブラック ジャック 賭け 方システムの構築を目指すとしている。クウェートビジョン2035では、人材開発の重要な要素として、ブラック ジャック 賭け 方を位置付けている。このように、中東産油国においてはブラック ジャック 賭け 方分野に注力し、国民の生活の質を高めるとともに、社会全体としての生産性の向上とヘルスケア産業の育成を図る政策が取られている。
UAEでは保健省が連邦全体のブラック ジャック 賭け 方政策と規制をつかさどっているが、ドバイ首長国においてはドバイ保健局(DHA:Dubai Health Authority)が首長国内で独自のブラック ジャック 賭け 方施設を管轄し、また規制・監督を担っている。公立のドバイ病院(約500床)、ラシッド病院(550床)などのほか、ブラック ジャック 賭け 方分野のフリーゾーンである私立のドバイヘルスケアシティー(DHCC)には、ドクター・スレイマン・アル・ハビブ病院や、アメリカンホスピタルなど大小さまざまなブラック ジャック 賭け 方機関が立ち並ぶ。DHCCで1年以上ブラック ジャック 賭け 方サービスを提供した実績のあるブラック ジャック 賭け 方機関については最近、ヘルスケアシティーの規制担当部局の許可があれば、医師や看護師による在宅ケアのサービスが行えるようになった。病院内の限られた病床を緊急性を要する患者に使用しつつ、長期入院の予防、より自由度の高いかたちでの患者の生活支援などの観点を重視した措置だ。
アブダビ首長国も同様に、首長国内で独自の施設や管理機構を有している。アブダビ政府の出資により、2007年に設立されたブラック ジャック 賭け 方サービス公社SEHAの傘下には、米国クリーブランドクリニックが運営に参画するSKMC病院(約540床)、米国ジョンズ・ホプキンス大学(注)が参画するタワム病院(約450床)、タイのバムルンラート病院が参画するマフラック病院(約430床)などが並ぶ。
<ブラック ジャック 賭け 方ツーリズムにも注力するUAE>
UAEは特に、ブラック ジャック 賭け 方からの診断・治療目的の外国人誘客に熱心で、医療機関の設備投資が進んでいる。UAEへのブラック ジャック 賭け 方観光客は2012年の10万7,000人から2016年には17万人(予測)へと増加傾向にあり、これと比例して、病床数も2009年の約1万1,400床から2014年には1万3,500床へと年率3.4%で拡大傾向にある。伸び率は中東1位(2位はサウジアラビアの2.8%、3位はオマーンの2.5%)であり、この傾向は今後も続きそうだ。2020年のドバイ万国博覧会決定を追い風に、今後数年で私立18軒、公立4軒の病院建設が計画されている(「アラブヘルス・メディカル・サービス・ディレクトリー2016」誌)。
ドバイのヘルスケアシティー構想は、外国人患者の誘客を主眼にしたものだ。410万平方フィート(1平方フィート=約0.09平方メートル)の第1期区画の整備は2002年に始まり、サウジアラビア資本のドクター・スレイマン・アル・ハビブ病院や南アフリカ共和国資本のメディクリニックなどの総合病院から、眼科、婦人科、小児科、歯科、循環器科、美容整形外科、腎臓科など専門クリニックまで、大小約130のブラック ジャック 賭け 方機関が開院している。ブラック ジャック 賭け 方を核に、薬局、銀行、レストラン、スーパーマーケット、スパ、高級ホテルも立ち並ぶ巨大な街がここに形成されている。ドバイ保健局のブラック ジャック 賭け 方ツーリズム責任者によると、ここにはサウジアラビアをはじめとする湾岸諸国やロシア・CIS、さらには英国からの来客が多いという。
同シティーの運営主体はさらに、2016年末から2017年初めにかけて、2019年完成を目指した第2期区画工事を開始する予定だ。第2期のテーマは「健康(wellness)」。第1期の5倍近い2,200万平方フィートの区画には既に幼稚園や小学校が建ち、今後、高級住宅やホテル、小売店、レジャー施設なども整備していく予定だ。シティーの投資部門責任者であるベイダー・サイード・ハレブ氏は「予防ブラック ジャック 賭け 方を重視する潮流の加速に全力を尽くす」と述べている。これまで推進してきた診断や治療を中心とするブラック ジャック 賭け 方サービスから、さらに予防ブラック ジャック 賭け 方や健康などの幅広いテーマをターゲットにして、2020年のドバイ万博を視野に、ドバイが売りとするヘルスケアの街づくりを進めていく。
(注)ジョンズ・ホプキンス大学はサウジアラビアにおいて2014年、石油大手サウジアラムコと共同でジョンズ・ホプキンス・アラムコ・ヘルスケア病院を開設した。サウジアラムコの従業員と家族36万人にブラック ジャック 賭け 方サービスを提供するほか、サウジアラビアで最初となる看護学の博士号コースを開設し、2017年に最初の卒業生を出す予定だ。
(後藤昌夫、桜内政大)
(アラブ首長国連邦)
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