医療保険に国民の95％以上が加入－中南米の医療機器市場の最新動向（15）－

　チリは医療保険の普及が進んでいる国で、国民の95％以上が被保険者となっている。しかし、その約8割を占める公的保険では、公的医療機関の医師不足などの問題により十分な医療サービスが受けられない場合がある。これに対して民間保険は、保険料は高いがサービスの水準は高い。そのため、公的保険に加入しながら民間の医療機関でサービスを受ける受診者も増えている。疾患としては高血圧や糖尿病、がんなどが目立ち、政府は医薬品基金による医薬品の無償提供や、食生活改善のため食品成分表示の規則を施行するなど対策を講じている。