医療保険制度に対し強い国民の不満−拡大する中南米の医療機器市場（11）−

コロンビアの医療保険制度は、特有の所得格差問題を含んでいる。政府の強制加入保険では充実したサービスが受けられないため、富裕層は民間の手厚い保険で健康を守るが、貧困層は救急外来で8時間近く待たされて診療前に死亡する例も珍しくない。2012年には、市民が医療制度改善を求めて、強制加入保険対象の病院の医師が保険料支払い順守を訴えて、それぞれデモをした。政府は2013年、新たな医療制度の導入を発表、事態の収束に努めている。コロンビア編第3回。