インフラ開発で存在感増す−中国企業の対外直接投資動向−
コロンボ事務所
2012年11月14日
スリランカの中国とのつながりは歴史的にさほど深くないが、近年では主要なインフラ開発を積極的に手掛けることにより、着実に中国が存在感を増している。背景には、シーレーン確保といった国家安全保障上の観点からスリランカを重視する中国の戦略がある。スリランカにとっても中国は、欧米諸国との対立が続く人権問題に関わる国際社会での後ろ盾、インドからの積極的な支援の引き出しという点で不可欠な存在となっている。中国企業の対スリランカ民間投資はまだ限定的だが、こうした関係強化により今後の拡大が予想される。
ビジネス短信 50a082e2ad958